先日祖母が亡くなり、祖父の書道具箱を譲り受けました。祖父は達筆でよく老人会やら何やらしょっ中書きものをしていました。幼いころ祖父が墨をする横でよく見ていた覚えがあります。道具箱の中をいたずらをして怒られていた記憶も微かに…
でも一番鮮明な記憶は墨の香り。箱の蓋を開けると一気に昔の庭の藤棚とか文机とか映像が現われます。
祖父が亡くなりもう12年になります。硯は最後に使ったそのままで墨が固まっていました。ちょっと躊躇ったけどおじいちゃんがすった墨、掃除してきれいにしました。筆はまだ穂先が尖って使えます。高野切の書き心地もいとよろし。筆、また出番が来るとは思わなかっただろうね。
おじいちゃんは空から見ているでしょうか…