『風起隴西ーSPY of Three Kingdoms』見終わりました

24話と短い話数で気楽に見たら、ヒリヒリするような緊迫感に圧倒されました。

情報量と場面転換が多く、冗長な部分がなく、スマホ片手に見る不届きもの(←私)を容赦なく振り落としていくドラマです。

ネタバレしたらその視聴意義が9割失われると思うので、極力ネタバレしません。

 

言わずもがな三国時代です

チャンネル銀河さまより拝借しました。

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ふわっと紹介

三国時代の「泣いて馬謖を斬る」という有名なエピソードを発端に、敵の中枢に潜入して信頼を得て作戦を実行していく名もなき間諜(スパイ)を中心に、諸葛亮孔明が推し進める北伐を巡って話が進みます。主軸となるのが陳恭と荀詡という下っ端スパイの義兄弟で、器用に立ち回れる陳恭に対して荀詡は一本気に真実を掘り起こしていきます。駒として使われ捨てられていくのが当たり前のスパイ人生を顧みてどう行動するか、がラストに繋がっていきます。

 

感想

オープニングから大河ドラマを見ているような重厚感です。

スパイのお話ということで、もう絶対詰んだ!というハラハラドキドキの連続、どんでん返しに次ぐどんでん返しに、私の単細胞な脳はキャパオーバーしてこめかみが痙攣しました。しかし話の筋に破綻はなく、最後まで計算されている印象でした。

ラストに向けて胸が締め付けられる気持ちになりましたが、かろうじてわずかに救いはあり、最後はもう滂沱の涙・・・。

毎話、兵法36計にちなんだタイトルがついているのがとても興味深く、中国人はこういう兵法に幼いころから触れて思考回路が脈々と継承されているのだろうか、と思いました。またドラマ中には格言も多く、印象的だったのは「情報こそ勝利へ導く神器」だとか「何事も時をかけて積み上げれば成果が生まれる。一時の勝ち負けなど大した問題ではない」とか現代でも十分通用するもので、思わずメモ取ってしまいました。

それにしても敵の上層部に潜入して機密を盗み内部を攪乱するとか、史実なのかフィクションなのか分かりませんが、こんなスパイドラマ日本で放送するってのは、このきな臭い昨今、開き直ってるっていうか、いいのかい?って感じです。それともこれはチャンネル銀河からの注意を促す警告だったりするのか・・・??

変異的な『三国志』がここ数年で何作か生まれていると以前、コラムを紹介しましたが、この作品もその系統で、この手法でまだまだ作られそうな気がします。

 

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