どこかで聞いた事あるタイトル、と何の知識もなく直感的に見始めました。
舞台は契丹人という遊牧民族が統治した遼王朝で、実在した皇后が主人公の大河ドラマです。
第一印象:見慣れない辮髪に戸惑い
契丹人についての知識はほぼゼロでしたが、一般男性のヘアスタイルがツインテールの辮髪という、冒頭から大きな衝撃…個性が尖りすぎててトキメキの予感もゼロです、偏見ごめんなさい。
王族男子は基本的にオールバック長髪なので、陳情令とか山河令と同じはずなのですが何かが違う・・・。
騎馬民族なのでデカくてなんぼ、強くてなんぼ。ヒラヒラして耽美な男性を愛でたい方には、そのような男性は登場しないとご忠告申し上げたい。
舞台背景:中国史上初の征服王朝「遼」
常々お世話になっております、チャンネル銀河提供の「中国ドラマ歴史年表」によると、このドラマの舞台は、
遼は現在のロシア南部・モンゴルを支配し、南部の北宋(漢民族)と勢力争いをしていたそうです。
感想
物語は壮大ながら一つの流れで進んでいくのでとても分かりやすく、気持ちも寄せやすいです。
冒頭からスケール規格外な大草原の映像ぶちかまして「砂漠や峡谷だけじゃありませんよ」と中国のポテンシャルを見せつけてきます。
「遊牧民は野蛮で奴婢を人とも思っていない」という描写が途中あって、漢民族の統治方法「漢制」を遊牧民も導入すればみんなが豊かに幸せになれる!みたいなアピールがちょくちょく入って、どさくさに紛れて中華思想ブッ込んでる・・・とか思ってしまいました。
昨今の香港とかウイグル自治区とか重ねて見てしまう、ひねくれたよその国のおばさんです。
遊牧民のことはあまり詳しく知らなかったですが、父の仇の刑の執行に娘たちが自ら弓矢を取るとか、女性も戦闘にも参加するとか、どこまで鵜吞みにしていいのか分かりませんが、性差の概念にとらわれず、遊牧民、多様性の時代の先端行ってるのでは・・・と新しい知識を得られました。
気になった人
(第18話)恋人を友人(=皇帝)に奪われてやさぐれる男主の母親(渡辺えり似)が印象に残りました。息子を諫める場面がすごくよかったです。ざっくり端折ってご紹介しますと、
「今回は相手が悪かったんだ、こんな災難はこの先もざらにあるが、男なら生きてあらがえ、甘えんてんじゃねえ」
・・・痺れます。
『琅琊榜』の静妃とは息子に対するアプローチが真逆ですが、どちらも憧れます。