春秋戦国時代の7国の歴史が淡々と語られるドラマです。
年代的には漫画や山﨑賢人さんの映画で有名な『キングダム』と重なるB.C.500〜B.C.200年前後で、詳しい方にはとても興味深いと思います。
各国(燕・趙・楚・韓・魏・斉・秦)一話完結の全7話です。
私の虎の巻、チャンネル銀河提供の年表によりますと…
イチオシポイント
- 一方向から見た歴史ではなく、7方向から見るので、第1話で見たエピソードを第6話で裏側(相手側)から見る、というような斬新な体験があります。
- オープニングのCG必見です。各国がカラクリ模型のような装置で表現されていて、美術品のように玉(ぎょく)も使われていて、テンション上がります。
- おじさんが百花繚乱で、重厚な舞台ライブ感があります。イケオジパラダイスの『慶余年』から二人の役者さんがエントリーしているのを確認しました!他にもいそう。
ここが難点
残虐なこと・グロいことも淡々と映像化、ナレーションされます。予兆なく淡々と不意打ちしてくるのでうっかりスイーツなんか食べながら見てしまうと「おいおいおい…」と大ダメージ必至です。
書道に関する登場人物
楽毅(第1話)
書聖、王羲之が書いた超有名な「楽毅論」のまさにその人です。王羲之が高名すぎるのでその格調高い書体や芸術性ばかりクローズアップされて、では内容は?というとおろそかになりがちなタイトルロールのあの人です。
「楽毅論」の内容は燕の将軍楽毅の人物論で、7年前臨書したときにはちんぷんかんぷんでした。このドラマを見てから「楽毅論」の訳文を読むと、「このエピソード知ってる!!」とすごく理解できました。臨書前にドラマを見よ、と思いました。
李斯(第4話)
『キングダム』では超重要な政治家のようですが、書道界では「泰山刻石」の作者です。「泰山刻石」は篆書です。同じ太さでフラットな気持ちで書くのがポイントです。
感想
あるがままの史実を淡々と追っていくので、ドラマというよりNHK-Eテレとかディスカバリーchを見ているようでした。ある意味演出や脚色のない、素に近い中国国家・人の気質を感じられるのではないでしょうか。
この時代のドラマをこれまで見たことがなかったので、春秋戦国時代の雰囲気を感じることができて良かったです。